STORY
壁の穴、直径7ミリ。
そこから恋が始まった。
古いアパートの壁に開いた、小さな小さな覗き穴。
隣室に越してきた「彼女」に、男は勝手に名前をつけた。——菜穂子、と。
38歳、独身、サラリーマン。彼の唯一の愉しみは、誰も知らないはずの穴から隣の部屋を覗くこと。 清らかな水玉のワンピース。麦わら帽子。籐のバスケット。理想の「菜穂子」は、彼の頭の中で少しずつ育っていく。 けれど、ある夜。穴の向こうに見えたのは——。
少し怖くて、少し可笑しくて、なぜか心に残る。文学を「読む」から、劇場で「聴く」へ。 耳をすませて味わう、ひとりの男の歪んだ純愛譚。
※キービジュアルに描かれたモチーフは、すべて物語の中に登場します。劇場で答え合わせをお楽しみください。
※本作には性的な表現を含む場面があります。未成年の方はご注意ください。